この記事について
podcastをいくつか聴いてみて、いざ自分で配信をしたいとなった時にハードルが地味に高いのです。ケロログやseesaaブログならすぐに始めることができるようなのですが、どうもダウンロード速度が遅いなど具合が悪いそうです。そこで私は個人的な勉強も兼ねてサーバを個人で借りて配信してみたいと思いました。しかし、私は特にここで大きく躓くことになります。そこそこPCの技術には自信があったのですが、やはり素人止まりだったことを痛感させられました。マニュアル的な記事はいくつかあるのですが、どうもうまく行かなかったのです。ネットを参考にするにも記事が少なすぎるし、情報が古く、トラブル時の対処が全く得られませんでした。手順をマニュアル的に列挙して「こんなに簡単にできる!」といった記事が多いのです。しかし最も知識や技量が必要とされるのはトラブルに遭遇した時であり、その時の対処が個々のケースで異なるので曲者なのです。確かに、個人が配信をするハードルはグッと下がりましたが、まだまだコンピュータに疎い人にはハードルが高過ぎます。そこで、私なりに躓きながらもiTunesで購読できる状態まで持って行った経緯を忘れないうちにまとめてみようと思った次第です。これから始めたいと思った方がいらっしゃったら参考にしてもらえるとありがたいです。
具体的な方法について
Appleの要請
以下の4つの要請は必ず満たさなければなりません。
・配信音源
これがなければ何がなんだかわかりませんね。最初から欲張らないほうが良いでしょう。30分程度で良いかと思います。まずは収録してみることです。これがないと始まりません。
・カバーアート用の画像
podcastの顔となる画像です。地味に必須条件です。極論すれば文字を画像化しただけのものでも良いです。1400×1400pxが最低条件です。3000×3000pxまで対応しています。形式はJPGまたはPNGのみ。画像の他にタイトルがあったほうが良いと思います。縮小表示されても読みやすいように工夫しましょう。差し替えは容易にできるので、最初からこだわる必要はあまりないと思います。後述しますが、著作権に注意しましょう。
・サーバ
簡単に言うとファイル置き場です。podcastを配信するにはアップロードしたファイルをネットから常時アクセスできるようにする必要があります。自分でサーバを所有している/新たに構築できる人を除いて、基本的にはレンタルサーバを使用することになります。ケロログやseesaaといったブログサービスでサポートしてくれる場合もありますが、基本は同じことです。PCのハードディスク上ではなくweb上にファイルをおいて置かなければなりません。詳しいことは後述します。
・Appleの認証
podcastとして配信するにはappleの認証を通過する必要があります。また、認証の際にはメールアドレスと紐付けされたiTunesのアカウントが必要になります。上記3項目を満たす手間を考えればチョロいものですが、油断は禁物です。著作権と倫理(エログロ)に注意しましょう。使用する音楽や画像等は著作権フリーのものを使用しなければなりません。無断盗用はダメです。腕に覚えのある人は自分で作るか、そうでなければ知り合いに頼んで作ってもらうのも手です。倫理に関しては最初の認証さえ通れば後は緩いというウワサがあります。初回は猫をかぶりましょう。認証を申請するとappleから英語のメールが届きます。認証は1日から3日かかります。認証を通過したあと、数時間後にiTunesからの検索に引っかかるようになります。
始めるにあたって必要なもの
ハードウェア
・PC 必須です。デスクトップ・ノート・スマートフォン・タブレット等 形態よりも機能が大事 録音/編集/iTunes/web管理など
・マイク PCやスマートフォンに組み込まれているタイプ、外部接続するタイプ、ボイスレコーダーなど
ソフトウェア
・iTunes 認証に必要です。アカウントも用意しておきましょう。
・画像編集ソフト GIMP/Photoshopなど カバーアート作成に必要です。リサイズ、文字入れなど。
・音声編集ソフト Audacityなど 音声の調節やノイズ除去、音源挿入、無音部分のカット等に使用します。極論すれば無くても良いのですが、せっかく聴いてくれる人がいるのですから、聴きやすいものを作りましょう。
・FTPクライアントソフト FileZillaなど レンタルサーバにファイルをアップロードするのに使用します。
・skype 複数人での遠隔地収録の場合に使用します。
・サウンドミキサー 自分の声と、話し相手の声、BGMや効果音を適切なボリュームに調整して合成します。最初はここで躓くことが多いです。私は生放送用のソフトを流用しています。(OBSでflv録画し、hugflashで音声だけを抜き取るというちょっと面倒くさい暫定的な方法をとっています)
知識(wikipediaで調べましょう)
・podcast いくつかiTunesで購読してみましょう。TBSのJUNKや企業が配信しているpodcastも良いですが、配信を始めるにあたっては玉石混交の素人配信者の放送を聞いたほうが得るものが多いはずです。音質や構成の他にサイトなども見ておくと良いと思います。
・RSS2.0 包括関係を理解しておきましょう。RSS∋podcastです。feedについても調べておきましょう。
・レンタルサーバ 有料のサーバを借りる場合は継続的な支払いを視野に入れなくてはなりません。利用できるストレージやデータベース、連携できるサービスなどをよく調べて決めましょう。また、無料という二文字に踊らされて借りてみたものの、追加でお金を払わないと使えないサービスが多くて辟易することも多いです。ちなみに私はhostingerを使用しています。
資金
・サーバ代(0円/約500円~) ある程度の機材が既に揃っていればサーバ代だけしかかかりません。このpodcastはフリーのサーバであるhostingerを利用しているのでタダです。正直なところお金を出したほうがサービスが充実しており、自分でセッティングすることが少なくなるので楽です。
手順
以下に私がとった具体的な手順を記しておきます
1.podcast共同配信者と連絡を取り、skypeで音声を収録する
2.共同制作者に収録音声の加工を依頼し、音源を得る
3.タイトル案を幾つか出し決定する
4.カバーアートのフリー素材を探し、所定の大きさにリサイズした後タイトル文字を組み込む
5.レンタルサーバを幾つか探し、登録する
6.wordpressをサーバに導入する(サーバ側の連携サービスを使用)
7.wordpressのプラグイン””powerpress””を導入し設定する
8.レンタルサーバにFileZillaでpodcastの音源をアップロードする
9.wordpressでpowerpressプラグインを利用してpodcast音源と関連づけた記事を作成する
10.RSSフィードが機能しているかを確認する(例:http://berss.com/feed/Find.aspx)
11.iTunesからappleへ認証を届け出る
12.認証が通過したことを知らせるメールが届く(認証idの付与)
13.powerpressプラグインの設定に認証idを記入する
14.数時間後にiTunes上で検索に引っかかることを確認する
15.同様の方法で第02回、第03回のファイルをアップロードし、podcast購読者に正しく配信されるかを確認する
手間取ったことについて
(私的なメモ:上記の番号に対応)
1.そもそもpodcastを知らない人が多い(iPhoneユーザーですら)ので誘いづらい。iPhoneであればapple公式のpodcastアプリがプリインストールされていることすら知らない人が多数なので、そこから紹介する必要がある。
4.”フリー素材”で検索するといくらでも出てくるのだが、実際は無料ではないことが多かった。画像に透かしが入っており、これを外すには金を払えというものである。欲しい画像に限ってこのタイプが多かった……
5.最も手間取った(知識の無さが露呈した)部分。どうしても無料で済ませたかったが、無料のサービスにはそれなりの訳がある。ストレージが少なかったり、MySQLに対応していなかったり、放置されていたり、酷いものだとウィルス対策ソフトが警告を出すサーバのwebページもあった。結局3つほど登録した。フリーの画像素材の時と同じく「無料」不信が募った。いっその事金を出したら楽になれる…と思ったりした。また、hostingerはgoogleアカウントで認証が可能なのだが、ログアウトした後に何故かgoogleアカウントを用いた認証ができなくなり、さらにgoogleアカウントで紐付けて登録した場合はパスワードの変更もできないと表示されて詰んだと思った。海外のサーバで無料で使っている身だから、どうせ梨の礫だろうと思いながらもサポートフォームに拙い英語で現状の困窮具合を書き込んだところ、たった一晩でパスワードを再発行してくれた。意外と通じるものだ。hostingerのサポートさんありがとう。
6&7&9.個人的にwordpressとやらを使用してみたかったが、これが手こずってしょうがなかった。podcastをwordpressで配信することのメリットはpowerpressプラグインを使用できることにあるのだが、どうもうまく行かなかった。原因は単純なもので、「サーバ上のwordpressのディレクトリの中にpodcast音源を置いてはならない」ということだったが、その原因に行き着くまでに心が折れかけた。hostingerの場合はルート直下にファイルを置いてはならない仕様になっており、wordpressは/public_html/wordpressというように、podcast音源は/public_html/podcast/XXX.mp3というように置かねばpowerpressがエラーを出す。しかもこの時に記入すべきURLは””http://kimimoru.16mb.com/podcast/XXX.mp3″”という形であり、””http://kimimoru.16mb.com/public_html/podcast/XXX.mp3″”と書くとこれまたエラーになる。クライアントソフトに表示されるパスとは異なるので注意が必要である。試行錯誤でなんとかなったが、意外と参考にできる日本語のブログが少なくて困った。一度解決してしまえば楽なものなのだが…
8.メジャーなFTPクライアントソフトにFFFTPがあるが、これはあまりおすすめしない。FFFTPを使用した後でFileZillaを使用したらちょっとした感動を覚えたほど。さすがMozilla。ちなみにインストールすべきFileZillaは「クライアント」のほうであり、「サーバー」ではない。ちなみに私は間違ってサーバー版の方をインストールして小一時間悩んだ。
11&12.自分が昔から使っていたiTunesアカウントを使用して認証を申請したが、認証が通過したことを知らせるメールが届く前にヤキモキして紐付けられているメールアドレスを変えてしまった。認証通過メールは古い方に届いていた。
備考:hostingerのサーバ代とサービス内容の違いについて
長期契約すると安くなるようです。最低3ヶ月の契約で、最長3年の契約を結ぶとほぼ半額まで抑えることができるようです。小数点(ピリオド)があってわかりにくいですが、契約の長さにより月々637~340円で変動します。
”最低3ヶ月から”というのがネックで、契約してみたら使い物にならなかった、サポートがずさんだったという可能性もありますので、まずは無料契約をしてからプレミアムプランへアップデートという形が一番安全でしょう。
私の場合は無料プランですので、与えられた2000MBのストレージを使い果たしたらアップデートするかもしれません。単純計算でpodcast1エピソード40MBとして50話までは削除せずにアップロードし続けられそうです。”,”PODCASTを配信するには?”,,”inherit”,”closed”,”closed”,,”78-revision-v1″,,,”2016-02-14 01:20:35″,”2016-02-13 16:20:35″,,”78″,”http://kimimoru.16mb.com/wordpress/podcast/78-revision-v1/”,”0″,”revision”,,”0″